ログハウスの耐久性はどのくらい?

昨今、小さな地震も含めると毎日どこかで地震が発生しています。
また東日本大震災以降、地震に強い家や、災害に強い家が注目を集めています。
ログハウスは自然派の人には人気の家なのですが、耐震性能や耐久性能など、長く住むことが出来る家なのかどうか疑問を持っている人もいるのではないでしょうか?
 

ログハウスは耐久性に優れている?

例えば海外で見れば、1990年に世界遺産登録されたロシアのプレオブラジェンスカヤ聖堂は、16世紀に建てられた木造の聖堂です。落雷によって一度焼失し、1714年に再建されていますが、今でも現役の聖堂で、地域の人に親しまれています。
また、日本国内においては8世紀初頭に建てられた奈良の正倉院が有名です。校倉造と呼ばれる造りですが、構造をよく見れば加工された木材を使ったログハウスです。
1,200年以上経った今でも健在で、朽ちることなく建ち続けています。
しかも、高床式にして地面からの湿気の影響を受けない構造にしていることから、正倉院に納められていた宝物も痛むことなく、未だ綺麗な状態で残っているのです。
これらのことからも、ログハウスは環境やメンテナンスによって多少の違いはあるものの、耐久性に優れた建物だということが分かります。
正倉院

 

適切なメンテナンスが必要

耐久性に優れた建物とはいっても、適切なメンテナンスをしていないと、木が傷んでしまいます。
ログハウスは建っている環境にも左右されますが、適切なメンテナンスを行い、紫外線や雨風等のダメージを防ぐ事で、耐久性を維持できるのです。
メンテナンスに関する詳細は、「ログハウスにはどんなメンテナンスが必要?」でご確認いただけます。

ログハウスのメンテナンス

 

ログハウスの耐震性

地震が多い日本では、家の耐震性も重要なポイントです。耐久性に優れたログハウスは耐震性に関しても優れているのか気になる方も多いでしょう。
正倉院は安土桃山時代の伏見大地震でも倒壊していませんし、阪神淡路大震災でも倒壊していません。このことから、正倉院は地震にも強いことを証明しています。
では、丸太を組み上げたログハウスの耐震性はあるのでしょうか?
実は、TALOのログハウスが地震に強いということは、実は1993年7月12日に起きた北海道南西沖地震によって証明されています。
この地震はマグニチュード7.8、最大震度5という、かなり強力なものでした。しかも、地震発生直後の津波により、震源地に近かった奥尻町は壊滅的なダメージを受け、大半の建築物は全壊しました。

耐震性の高いログハウス

当時奥尻町に建っていたTALOログハウスレストラン「波涛」は地震によって倒壊するどころか、建物内の食器類にも影響がほとんどなく、しかも津波による浸水もなかったのです。
この自然災害によって図らずもログハウスの耐震性能が証明されたのです。

ログハウスはログ材を積み上げていく構造です。しかも、ダボや通しボルトで固定しているため、横からの力に対して粘り強さを発揮します。

2007年、日本ログハウス協会は実物大のログハウスを建てて振動実験を行っています。阪神淡路大震災の最大震度6でも大きな損傷がなく、ログハウスが地震に強い建物だと証明されたのです。
詳しくは、「高い耐震性能」をご参照ください。

 

ログハウスの耐火性

一般的に木造住宅は火事に弱いと思われがちです。確かに一般的な木造住宅は鉄筋コンクリート造などと比べて、燃えやすいという面もあります。
当然、ログハウスも木造住宅の一種ですから、火事には弱いというイメージがあります。ですが、ログハウスは実際には火事に強い建物なのです。
ログハウスに使用されている木材は、伐採後乾燥させてから使用しています。そのため、生木とは違い水分が少なく燃えやすいイメージがあります。ですが、ログの芯まで火が到達するまでには結構時間がかかるのです。

ログ材の耐火テスト
ログのようにある程度の太さがある木材は、激しく燃え上がるのではなく、表面が炭化し、ゆっくりと時間をかけて延焼していきます。
ログの芯に到達し、裏側まで燃え広がるには長時間かかるのです。

ログハウスの性能についてはTALOでも実験を行っており、「30分防火認定」、「45分耐火認定」、「60分耐火認定」をそれぞれ受けています。
詳細は「火に強い家~防火地域にも建設可能」でご確認ください。

炭化したログ材

 

実例集実例集

 

ログハウスは有毒成分も少ない

さて、ログハウスの耐火性能についてはここまでの説明でお分かりいただけたでしょう。
ですが、火事による有毒物質の発生については大丈夫なのでしょうか?
ログハウスはハンドカットもマシンカットも自然素材です。

一般的な木造住宅で使用されている集成材やサイディングボードなど、化学物質を使った建材の中には火事によって有害物質が発生するものもありますが、ログハウスにはその心配もありません。

 

日本の気候にも適しているログハウス

耐久性や耐震性が高いログハウスですが、日本の気候に合っているのかという問題もあります。
特に住宅としてログハウスを建てるのであれば、断熱性や、調湿性についても考えなければいけません。
昨今、日本の夏はとにかく暑く、また湿度も高く不快な日々が続いています。しかも、ゲリラ豪雨や大型台風など、天候も亜熱帯化してきていると言われています。
実はログハウスは、そんな今の日本の環境にも適している建物なのです。
ログハウスにふんだんに使用されている木材は、一般的な住宅の壁面によく使用されるコンクリートや高性能グラスウールと比較しても、蓄熱性と断熱性のバランスに優れているため、外気温の影響を受けにくく、夏は涼しく冬は暖かい住環境を確保できるのです。
さらに木材には、室内の湿度を調整する調湿性能があり、湿度が高い日本のジメジメとした梅雨や夏でも快適な湿度を保つことが出来ます。
また、軒の出を長くするなどといった設計面での工夫や、ログの実(さね)部に防水テープを貼り雨水の浸入を防ぐ施工技術、さらには定期的に再塗装を行うなどして、雨風や紫外線の影響を受けにくくすることが出来ます。
なおTALOでは、この防水テープの貼り方に関する技術で、2018年に特許を取得しています。

 

まとめ

この記事ではログハウスの耐久性・耐震性・耐火性について解説しました。
適切なメンテナンスを定期的に行う必要はありますが、耐火性能や耐震性能も高く、日本の気候に適したログハウスは、長く使用できる快適な住宅です。

ログハウスに興味のある方は是非、展示場に遊びに来てくださいね。



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